2021年04月20日 新着情報

 

■現状と課題


 令和3年1月8日以降の今般の緊急事態宣言では、昨年4・5月とは異なり、これまでの経験・知見や専門家の分析を踏まえ、感染リスクの高い場面に効果的な対策を徹底し、経済への影響を最小限に食い止めているとしています。海外経済の改善により輸出・生産は堅調に推移し、所得環境も昨年を通してみると、特別定額給付金の効果もあり、家計の収入は前年比で増加するなど全体としては良好な環境にあります。このため、感染拡大が収まれば、ペントアップ需要をはじめ、個人消費を中心とした経済の回復が期待されるものです。

 他方、一都三県の緊急事態宣言が3月21日まで延長されるなど新型コロナウイルス感染症の問題が長引く中で、影響を受けやすい非正規雇用労働者等を中心に、雇用や生活への影響が続いています。雇用面では、雇用調整助成金等の効果もあって失業率の急激な上昇は食い止められ、昨年4月から導入の同一労働同一賃金の効果もあってパートタイム労働者の特別給与が増加し、正規雇用労働者の増加もみられるものの、女性が多くを占める飲食・宿泊など対面サービス分野における非正規雇用労働者の就業者数の減少や休業・シフト減による労働時間の減少、これらを通じた収入の減少が顕著となっています。さらに、こうした新型コロナウイルス感染症の影響を含む複合的な要因により、昨年の女性の自殺者数は前年から935人増加し、このような増加傾向が本年に入って以降も継続しているという深刻な状況にあります。

 この中で、雇用・生活の下支えに万全を期すとともに、外出自粛の長期化により望まない孤独を感じ、社会的に孤立している方々に寄り添ったきめ細かい対応を強化することが極めて重要な課題となっています。

 こうした問題意識の下、累次の補正予算、現在国会で審議されている令和3年度予算に加え、令和2年度新型コロナウイルス感染症対策予備費も活用し、非正規雇用労働者やひとり親の方々をはじめ、就業に困難を抱える方々、望まない孤独や孤立で不安を抱える方々に対する緊急支援策を以下のとおり講じるものです。

■具体的施策


1.生活困窮への支援
○緊急小口資金・総合支援資金の特例貸付の継続
生活に困窮する方々に生活資金を支援する緊急小口資金(最大20万円)・総合支援資金(初回貸付、再貸付。二人以上世帯の場合それぞれ最大3か月、60万円)の特例貸付の申請受付期間を現行の令和3年3月末から同年6月末に延長する。
 総合支援資金の償還免除要件については、
①初回貸付分は、緊急小口資金と同様、令和3年度または4年度のいずれかが住民税非課税である場合
②延長貸付分は令和5年度が住民税非課税である場合
③再貸付分は令和6年度が住民税非課税である場合
それぞれ一括して償還免除を行う。総合支援資金の住民税非課税を確認する対象は、緊急小口資金と同様、借受人及び世帯主とする。

 このほか、特例貸付に係るQ&Aを改訂し、女性の非正規雇用者やひとり親等を想定し、アルバイトやパートのシフト減により収入が減少した場合や、離婚後に元配偶者からの養育費が減少・途絶した場合も対象となりうること等を明確化する。

○住居確保給付金の再支給の4月以降の継続
 生活に困窮する方々に家賃相当分を支給する住居確保給付金については、就業等により一旦支給が終了した方について、休業等に伴う収入減の場合でも3か月間の再支給を可能としているが、その申請期間を現行の令和3年3月末から同年6月末までに延長する。
 このほか、新型コロナウイルス感染症セーフティネット強化交付金による不安定居住者に対するアウトリーチや一時的な居所確保の強化、生活保護の扶養照会や転居指導などに係る弾力的な運用の周知・徹底に取り組む。また、J-LODlive補助金等により、音楽・演劇等のイベント関連事業者による収益基盤強化に資する取組等への支援を行うことを通じて、フリーランスが多くを占めるイベントの出演者やスタッフを支援する。


2.ひとり親世帯等への支援
○低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金(仮称)の支給
 新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中で、低所得のひとり親・ふたり親子育て世帯に対し、その実情を踏まえた生活の支援を行う観点から、食費等による支出の増加の影響を勘案し、子育て世帯生活支援特別給付金(仮称)を支給する。
具体的には、児童扶養手当を受給している世帯等の児童やその他住民税非課税の子育て世帯の児童について、児童一人当たり一律5万円を支給する。

○高等職業訓練促進給付金の要件緩和等
 訓練受講期間中の生活費(月額10万円)を給付する仕組みである高等職業訓練促進給付金について、デジタル分野をはじめとした好条件での就労につながる職業訓練の受講を促進するため、時限的に、訓練受講期間を1年以上から6月以上に柔軟化するとともに、IT等を含め民間資格等の取得の場合も新たに給付対象とする。

○償還免除付のひとり親家庭住宅支援資金貸付
 生活困窮者に対する住居確保給付金とは別に、自立に向けて意欲的に取り組んでいる低所得のひとり親世帯に対し、住居の借り上げに必要となる資金の償還免除付の無利子貸付制度を創設し、1年間の就労継続後に一括して償還免除する等の自立へのインセンティブ方策を導入する。
 このほか、ひとり親家庭等に対するワンストップ相談体制の強化や、養育費の確保(不払いの解消)に向けた取組の強化を図る。


3.休業者・離職者への雇用支援
○新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の迅速な執行
 大企業におけるシフト制労働者等も対象としている新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金について、周知徹底により利用促進を図りつつ、迅速に執行する。

○小学校休業等対応助成金の申請をしない企業で働く保護者が直接支給を申請できる仕組みの導入
 小学校等の臨時休業等に伴い、子どもの世話を行うために仕事を休まざるを得ない保護者に対して有給の休暇を取得させた事業主に、休暇中に支払った賃金相当額(令和2年2月27日から同年3月末の日額上限8,330円、令和2年度の日額上限15,000円)を支給する「小学校休業等対応助成金」について、企業が申請を行わない場合に、保護者が直接支給を申請できる仕組みを導入する。
具体的には、労働局からの同助成金の活用の働きかけに事業主が応じない場合に、①令和2年2月27日から同年3月末までは、同助成金を労働者が直接申請、②令和2年4月以降は、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金を労働者が直接申請する仕組みにより給付することとする。

 このほか、「国民の命と暮らしを守る安心と希望のための総合経済対策」(令和2年12月8日閣議決定)や「新たな雇用・訓練パッケージ」(令和3年2月12日厚生労働省)等に基づき、以下に取り組む。
・企業による休業手当の支払や雇用調整助成金における適切な申請に向けた働きかけ
・雇用調整助成金の特例措置の継続(緊急事態宣言の解除月の翌々月からは感染拡大地域・業況の厳しい企業の特例を導入)
・産業雇用安定助成金や産業雇用安定センターのマッチング等を通じた在籍型出向による雇用維持への支援
・マザーズハローワーク等専門窓口でのきめ細かな就労支援
・新型コロナウイルス感染症の影響による離職者(シフト減で実質的に離職状態にある方を含む)を試行的に雇用する事業主へのトライアル雇用助成金による支援
・感染症対策業務等による雇用創出(10万人規模)
・非正規雇用労働者を含む新規雇用や雇用者全体の給与総額の増加に積極的に取り組む企業を後押しする税制措置を講ずる(令和3年度税制改正案)


4.職業訓練の強化・ステップアップ支援
○求職者支援制度など職業訓練の抜本的拡充
 「新たな雇用・訓練パッケージ」において、求職者支援制度における職業訓練受講給付金(月額10万円)の収入要件や出席要件について特例措置を設けるなど職業訓練の抜本的拡充を行っており、職業訓練受講給付金の受給者の倍増(約2.5万人を目標)、求職者支援訓練の受講者の倍増(約5万人を目標)、公共職業訓練の受講者の50%増(約15万人を目標)を目指す。さらに、デジタル分野の求職者支援訓練の定員を倍増(約5千人を目標)し、訓練内容を多様化する。

○介護訓練修了者への返済免除付の就職支援金貸付制度の創設
 新型コロナウイルス感染症の影響による離職者の再就職や介護・障害福祉分野における雇用を確保する観点から、職業訓練や職場体験等と組み合わせ、来年度より、訓練修了後に介護・障害福祉分野に就職した者に20万円の返済免除条件付の就職支援金を貸し付ける制度を開始する。
このほか、
・地方公共団体を通じた地域女性活躍推進交付金の活用による女性の学び直しやステップアップの支援
・無料でデジタルスキルを学べるオンライン講座を紹介する経済産業省「巣ごもりDXステップ講座情報ナビ」の利用促進
・ハローワークにおける「コロナ対応ステップアップ相談窓口」を通じたワンストップかつ個別・伴走型の就職支援
・コロナ対応ステップアップ相談窓口において、離職を余儀なくされたり、シフト制で働きシフトが減少するといった求職者の個別の状況に応じた職業相談の実施や、オンデマンド型のオンライン訓練の活用を図る等の求職者が利用しやすい支援に取り組む。なお、職業訓練等の実績を把握し、フォローアップを行う。


5.NPO等を通じた孤独・孤立、自殺対策等
・新型コロナウイルス感染症セーフティネット強化交付金や地域自殺対策強化交付金を活用し、NPO法人等が行う自殺防止に係る取組への支援を強化する。
・新型コロナウイルス感染症セーフティネット強化交付金を活用し、生活困窮者やひきこもり状態にある方に対し、広域的に生活の支援・住まいの支援、子どもの学習支援等に関する活動を行うNPO法人等(全国団体を含む)について支援する。
・フードバンク支援について、時限的に、従来補助対象としていたスタートアップ団体のみならず全ての団体を対象に、補助率10/10で支援する。また、子ども食堂等への食材提供に係る補助対象となる補助金の下限を引き下げるなど要件を緩和し、支援を拡充する。
・地域子供の未来応援交付金について、時限的に、地方自治体が、子供の居場所づくり(子ども食堂や学習支援等)をNPO法人等へ委託した場合に国の補助率を1/2から3/4に引き上げる。
・地域女性活躍推進交付金について、時限的に、地方自治体が、新型コロナウイルス感染症の影響の下で不安を抱える女性に寄り添った相談支援等をNPO法人等に委託した場合に、国の補助率を1/2から3/4に引き上げる。
・公営住宅や建替え予定等のUR賃貸住宅の空き住戸を、NPO法人等に対して定期借家等により低廉な家賃で貸与し、当該NPO法人等が感染症の影響により住まいに困窮する方々に、シェアリング等の形で転貸することで、就労等を見据えた自立支援を行う仕組みを創設する。

また、NPO法人等が実施する住宅確保要配慮者に対する支援活動への補助事業につき、入居後の見守り等の支援活動を行う場合に補助上限を引き上げる。
このほか、地域女性活躍推進交付金の活用による寄添い型支援の充実等に取り組む。


6.政府支援策の大規模かつ戦略的な広報
以上の緊急支援策を含め、政府が実施している支援策について、国民に広く届くよう、政府広報やSNSの活用など効果的な手法を用いて、政府一体となって大規模かつ戦略的に周知・広報を徹底するとしています。

詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ
[ 内閣官房 ]
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/corona_hiseiki/dai1/gijisidai.html
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