2022年08月02日 新着情報

消費者庁から、「公益通報ハンドブック(改正法準拠版)」が公表されました。このハンドブックは、「公益通報者保護法」の内容を、図解なども交えて118ページにまとめたものです。まずは、公益通報を考えている労働者等、通報を受け付ける事業者に向けて、それぞれ「Ⅱ.通報を考えている方へ」、「Ⅲ.事業者の方へ」でポイントがまとめられています。
企業の体制整備の義務化(規模によっては努力義務化)などの令和4年6月施行の改正公益通報者保護法に準拠した内容となっていますので、現行の公益通報者保護法の内容を確認するのに最適な資料となっています。

■公益通報者保護法とは?


国民生活の安全・安心を損なうような企業不祥事は、事業者内部の労働者等からの通報をきっかけに明らかになることも少なくありません。
 こうした企業不祥事による国民への被害拡大を防止するために通報する行為は、正当な行為として事業者による解雇等の不利益な取扱いから保護されるべきものです。
 「公益通報者保護法」は、労働者等が、公益のために通報を行ったことを理由として解雇等の不利益な取扱いを受けることのないよう、どこへどのような内容の通報を行えば保護されるのかという制度的なルールを明確にするものです。

【通報を考えている方へ】
●ポイント
 「公益通報」とは、①労働者等が、②役務提供先の不正行為を、③不正の目的でなく、④一定の通報先に通報することをいいます。


①「通報する人」(通報の主体)は、労働者等(労働者・退職者・役員)
 「労働者」には、正社員、派遣労働者、アルバイト、パートタイマーなどのほか、公務員も含まれます。
 「退職者」は、退職や派遣労働終了から1年以内の者に限ります。
 「役員」とは、取締役、監査役など法人の経営に従事する者をいいます。
※取引先の労働者、退職者、役員も「通報する人」に含まれます。

②「通報する内容」は、一定の法令違反行為
 「役務提供先」(※1)において一定の法令違反行為が生じ、又はまさに生じようとしている旨を通報する必要があります。
 一定の法令違反行為とは、「国民の生命、身体、財産その他の利益の保護に関わる法律」(※2)として公益通報者保護法や政令で定められた法律に違反する犯罪行為若しくは過料対象行為、又は最終的に刑罰若しくは過料につながる行為をいいます。
※1「役務提供先」については、P6を参照してください。
※2どの法律が対象となっているかは、【参考資料】「通報対象となる法律一覧」P53~66を参照してください。

③「通報の目的」が不正の目的でないこと
不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的で通報した場合は、公益通報にはなりません。

④「通報先」は3つ
通報先は、①事業者内部、②権限を有する行政機関、③その他の事業者外部のいずれかです。
※ 通報先ごとに保護を受けるための要件(保護要件)が異なりますので、注意してください

●ポイント
公益通報を行った者(公益通報者)は、公益通報をしたことを理由とした事業者による不利益な取扱いから以下のとおり保護されます
(P12参照)。

①解雇の無効
公益通報をしたことを理由として事業者が公益通報者に対して行った解雇は無効となります。

②解雇以外の不利益な取扱いの禁止
公益通報をしたことを理由として事業者が公益通報者に対して解雇以外の不利益な取扱い(降格、減給、退職金の不支給、役員の報酬減額等)をすることも禁止されています。

③損害賠償の制限
公益通報をしたことを理由として事業者が公益通報者に対して損害の賠償を請求することはできません。

※ 公益通報者が派遣労働者である場合、公益通報をしたことを理由として派遣先が行った労働者派遣契約の解除は無効であり、派遣先が派遣元に派遣労働者の交代を求めること等の不利益な取扱いも禁止されています。
※ 公益通報者が公務員の場合、公益通報をしたことを理由とする免職その他の不利益な取扱いが禁止されています。
※ 公益通報者が役員である場合、公益通報をしたことを理由とした事業者からの解任は無効とはなりませんが、損害の賠償を請求することができます。また、解任以外の不利益な取扱いは禁止されています。
※ 事業者には、不利益な取扱いや範囲外共有等を防止する措置をとる義務等が課されています。


【事業者の方へ】
●ポイント
事業者の皆様には、公益通報者保護法上、従事者を指定する義務や、事業者内部の公益通報に適切に対応する体制を整備する義務が課されています(※)。義務の具体的な内容を定めるために指針(P67~69)が策定され、指針の解説(P70~87)では具体的な取組例などを記載しています。

(※)従業員数が300名以下の事業者については努力義務となっています。

 事業者が、こうした体制を整備することは、事業者内部の自浄作用を高めるとともに、事業者外部への通報による風評リスク等を減少させることにもつながります。また、通報の受付や調査などを担当する従業員は、通報者が誰であるかを特定させる事項について守秘義務を負います。

①従事者を指定する義務
・窓口で通報を受け付ける者や、調査等に従事する者、是正措置を実施する者等であって、通報者氏名などを伝達される人を、従事者として指定する必要があります。
* 従事者には、通報者氏名などの情報について漏らしてはならない、という守秘義務が、法律上定められており、違反した場合には30 万円以下の罰金が科されることとなります。

②公益通報に対応するための体制を整備する義務等
・事業者に対し、事業者内から広く通報を受け付けるなど通報に対応する体制を整備することが義務付けられています。
 (例)公益通報について部門横断的に受け付ける窓口での受付、幹部からの影響力を排した体制作り、受付案件についての調査、是正措置等の実施
・公益通報者を保護する体制の整備も義務付けられています。
 (例)不利益な取扱いの禁止や通報者に関する情報の守秘
・内部公益通報対応体制を実効的に機能させるための措置をとる必要があります。
 (例)従業員等への教育・周知、通報者への通知、記録の保管や体制の定期的な見直し、内部規程の策定・運用

さらに公益通報者保護法の内容を詳しく知りたい方に向けて、「Ⅳ.「公益通報者保護法」の内容について」や「Ⅴ.「指針」・「指針の解説」について」が用意されています。また、「Ⅵ.ご質問にお答えします!」では、公益通報者保護法についてのよくある質問と回答が掲載されています。

詳しくは下記参照先をご覧ください。

参照ホームページ [ 消費者庁 ]
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_partnerships/whisleblower_protection_system/overview/#material
あなたの身近なパートナー!022-292-2351 メールでのお問い合わせはこちら

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